そっと寄り添う薬箱~自然からの贈り物~

心、感情、フラワーレメディに関すること等を綴りたいと思います。

記憶


淡い色が幾重にも重なり、風に吹かれて揺れながら周りを明るく照らしてくれているようです。桜を見ていて思い出すのは、以前手術入院をして回復した頃に桜を見に行くことができた日のことです。その日も今日のように雨が降っていて、じんわりと心の底から喜びや感謝の気持ちが湧き、目に映る景色が眩しく美しく感じられました。

 

こんな風に私たちは何かを見たり聴いたり感じたりしたことで、記憶がよみがえってくることがありますね。

 

手術といえば小学生のころに後頭部に怪我をして縫ってもらったこともありました。病室で目の前に時計があるのに二つの針がどこを指しているのか見えず、全体がぼんやりとしていて不思議だなと思っていました。後から聞くとあともう少し傷が深かったら失明していたそうです。

 

退院して頭に包帯を巻いて学校に行くと、クラスメイトが退院祝いを用意してくれていました。私が驚いていると、私も怪我をすればよかった、と言いに来た子がいたのでさらに驚きました。なんでそんなことを言うのだろうと思いその時は何も言えませんでしたが、のちにお祝いが羨ましくて発した言葉だったのだろうなと思いました。

 

このようなことは子供に限らず大人にもあるように思います。例えば嫌なことを言ったりしてきたりする人の中には相手が持っているもの、物質的なものも含め周りからの信頼や人気、成績や業績などに対して羨ましく思っているかもしれません。もちろん、言われた側された側からすれば嫌な気持ちになるのは当然ですね。

 

なので、ショックだった、嫌だった、悲しかった、傷ついた、などの自分の気持ちを大切にしつつ、だからもう言わないで、やめて、と伝えられたら相手に届くものがありますし、自分を守ることにもつながると思います。

 

そして誰かを羨む気持ちがあるということは、自分の本心に気づく機会だと捉えると人を傷つけずにすむのではないかと思うのです。

 

お読みくださりありがとうございました。